最新ネーミング事情Vol.10

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ネーミングの元祖《略称・略語》

パソコン、カーナビ、家電、メルアド、吉牛、ドリカム、ファミマ、ゲーセン、婚カツ… これらの言葉を私たちは特別意識することなく会話の中で使っていますが、全て略語です。 ほかにもオートマ、イケメン、コラボ、ヤフオク、卒論、駐禁、など生活のいたるところに略語は存在します。

言葉や何かの名称を省略する本来の理由は「長すぎるから言いやすく」というものですが、近年の傾向としては「短く縮めると愛着が湧く」「略称になることでオリジナリティーが感じられる」「自分たちだけの言葉になる」など情緒的な意味合いも多くなっています。
雑誌やインターネットのニュース記事でも、見出しのスペースは限られているので、例えば15文字で誰が何をしたかを示したい場合など非常に都合が良いのです。試しによく利用するポータルサイトのニュースページの見出しを見れば、いつくかの略語がカンタンに見つかるでしょう。

略語で最も多いパターンが「2つの言葉のそれぞれの前半部分をとった4文字読み」です。
例)「エアー・コンディショナー」→エアコン
その他)シネコン、関空、東大、キムタク、トヨエツ、ケンコバ、ドラクエ、プレステ、カラコン、ガンプラ、ワタオニ、冬ソナ…。

略語を使うのは若者によく見られる傾向で、一部では正しい日本語の崩壊も懸念されていますが、略語のいくつかは後に社会的に認知され、大人も子どもも使う言葉として定着することも多いのです。

商品の特長を短い文字の中で消費者に伝えるネーミングには略語が多く使われます。
「モバイル・ゲーム」ではなく「モバゲー」が登録されているといった例はあります。同じように「着信うた」では面白みがありませんが「着うた」と略すことで一気に愛着が増しネーミングらしく変化します。ただし「パーソナル・コンピュータ」を「パソコン」と略した場合「新しい顕著性が生まれるか」というと、それは元の言葉の認知度や省略の度合いによってさまざまです。

2009年11月更新
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