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「エコロジー」を使わない環境関連ネーミング
地球温暖化にともなう規制が高まる中、環境への意識もますますヒートアップして
います。新商品の内容やそのネーミングにも環境=エコロジーのイメージが求められるようになってきました。
「エコ=エコロジー」はすでに消費者に分かりやすい言葉として浸透しています。環境に配慮した商品のネーミングというと「エコ」を含んだネーミングが多くみられますが、環境意識の高まる中で他社と差別化をはかるために「エコロジー」や「エコ」という言葉をネーミングに直接使わずに表現した商品がいくつか見られます。
まずクルマの世界では、「プリウス」(トヨタ自動車)や、「インサイト」(本田技研工業)が、最近売上の向上に伴って大きな話題になっています。
意味は「プリウス」がラテン語で「〜に先立って」という言葉からとられており、他社に先駆けてハイブリッドカーを開発したトヨタ自動車の自負が感じられます。
「インサイト」は英語で「洞察、識見」を意味する言葉で、こちらは今後の環境対策時代への、まさに「洞察」が感じられるネーミングとなっています。本田技研工業はネーミング以外でも環境対策車を表す言葉として「Green Machine」という表現をCMなどで使っています。「緑の地球=GREEN」という発想かと思われます。同じく色を使った表現としては、大阪ガスの「Keep Blue」があります。「青く、美しい、地球へ」というコピーとあわせて環境への配慮をアピールしています。
またタイヤの世界では、「エナセーブ」(ダンロップ)や、「ゼロシス」(東洋タイヤ)などがあります。前者はエナジー(エネルギー)をセーブするという省エネ性を、後者は従来の技術にとらわれず、「ゼロ」から開発を行ったタイヤを意味しているようです。
食品業界でも新たなエコ関連ネーミングが登場しています。「い・ろ・は・す」(日本コカコーラ)は包装に工夫した商品で、日本古来の「いろは歌」の最初の文字と、健康と環境を志向する「LOHAS/ロハス」をかけあわせ国産の天然水であることを表現しているようです。
今後もますます需要が高まると思われる「環境関連商品」。「エコ」を使ってよりわかりやすく訴求するのか、「エコ」以外の言葉で新たなイメージで訴求するのか。商品ジャンルやターゲットによっても違いはありますが、どちらにしても「環境に良い」ことをユーザーにアピールすることが求められる時代になったといえるのではないでしょうか。
※文中のネーミングの意味は、各社のホームページなどを参考に表記しています。
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