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一般名称的ネーミングと固有名詞的ネーミング
世の中にまだ無いカテゴリーの商品が出た場合、ネーミングをつけるとしたら、どんな名前が良いのでしょうか。これまでに無い新しいイメージを表現したい。インパクトのある表現でターゲット層に強くアピールしたい。新ジャンルのメリット感を伝えたい、などなど。
そこで一つのポイントになるのが、そのネーミングを一般名称的なわかりやすい表現にするのか、それとも固有名詞のような愛称的な表現にするのかという問題です。
前者のネーミングでは一般的な単語の組み合わせとなり、後者ではより造語的な短いネーミングとなることが多いようです。
一般的には「ネーミング」というとドコモやVAIOなどに代表されるように、「短く覚えやすく愛称的なもの」という認識があるように思われますが、最近の傾向では商品コンセプトやメリットをよりわかりやすく、伝わりやすいようにやや説明的で長めのネーミングが多く見られます。いくつかの例を下記にご紹介します。
・カロリーコントロールアイス(グリコ)
その名のとおりカロリーをかなり控えめに設定したアイスクリーム
・スパイシーアーモンドチョコレート(ロッテ)
男性向けに開発されたスパイシーで刺激的な味わいのチョコレート
・やさしいお酢(ミツカン)
口当たりがやさしく、ツンとこない、カラダにもやさしい新しいお酢
・書きやすいルーズリーフ(マルマン)
独自の用紙で書きやすさを充実させたルーズリーフ
最後に、一般名称的なネーミングと固有名詞的なネーミングのメリット・デメリットを列記してみます。
★一般名称的なネーミングの場合
●メリット
・商品特長・内容がよりわかりやすくユーザーに伝わる
・本来ある言葉の組合せなので覚えやすい
●デメリット
・一社固有のブランド化とすることが難しい場合がある
・既成の言葉から構成されているため、新規性・インパクトに欠ける
★固有名詞的なネーミングの場合
●メリット
・一度覚えてもらえれば、そのジャンルの代名詞的なブランドになりうる
・表記を短くすることができ、より覚えやすく流通しやすい
●デメリット
・ネーミングを浸透させるために相応のコスト・時間がかかる
・初期の段階ではネーミングの補足説明が必要となる
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