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変化するネーミング 2
Vol.14で変化するネーミングを取り上げましたが、今回は最近新たに言い替えられているネーミングを取り上げてみました。
◆“パンティストッキング”→“シアータイツ”
若い世代の女性たちにとって、パンティストッキング(=パンスト)は「おばさんくさい」イメージが強いそうで、敬遠されがちでした。しかし、「タイツ」には抵抗のない世代という事を上手に活かして最近では「シアータイツ」「透けるタイツ」と表現される事で、若い世代に受け入れられるようになってきています。
また今まではなかったデザイン展開で、新しい市場を開拓しています。
◆“高齢者”→“アクティブシニア”
本来、高齢者に厳密な基準はありませんが、様々な法制度において65~70歳以上が定義される事が多いようです。しかし、現在ではかつて「高齢者」という言葉が持つ「年老いた」イメージとは異なり、旅行や趣味などにアクティブに行動する高齢者層が増えました。そこで登場したのが「アクティブシニア」という言葉です。こちらも厳密に年齢の定義がある訳ではありませんが「高齢者」というネガティブにも取られがちなイメージを払拭する新しい言葉です。
◆“アンチエイジング”→“スマートエイジング”
美容業界を中心に、「抗加齢」「抗老化」を意味とし、若返りなどのイメージとして使われだした「アンチエイジング」。すっかり定着した言葉になりましたが「アンチ」は「否定する意味」の接頭語であり、ポジティブな単語ではありません。エイジング(=加齢)は避けられない以上、否定するのではなく、「加齢に賢く対処する」という意味をこめて「スマートエイジング」という言葉が広まりつつあるようです。
この言葉は、美容業界だけでなく、ライフスタイルそのものに対して提唱されています。
ネーミングを言い替える事によって、ネガティブなイメージを払拭するだけでなく、新しい市場、ニーズを生み出すことが可能です。
ますます加速する流行の変化に対応し、ネーミングによって潜在的なニーズを引き出す事ができるのではないでしょうか。
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