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自身の名前を商標出願している有名人
メディアが多様化する昨今、動画投稿サイトやSNSが切っ掛けで注目される人が増えています。同時に、ここ最近は話題の人が「自らの名前を商標出願する」ケースがいくつか見られました。
・Greta Thunberg
昨年世界で大変話題になった環境活動家、グレタ・トゥーンベリさん。2020年1月29日に自身のインスタグラムを更新し、「なりすまし対策として、自分の名前を商標出願した」と発表されました。
2019年12月23日、欧州連合知的財産庁(EUIPO)で出願されており、環境問題に対する一般認識を促進する広告(35類)、環境問題の一般認識の促進に関連する慈善募金サービスの提供(36類)、自然保護と環境に関する教育(41類)、環境分野における研究(42類)の4分類です。
また、Greta Thunbergも別の商標出願が見受けられます。こちらは図形との結合商標です。グレタさんとは無関係の企業である可能性が高いようで、出願日は、2019年5月20日。今回のグレタさんの商標出願は、こういった悪意ある出願に対する防衛の意図も含まれているのかもしれません。
・SUSSEX ROYAL
2020年1月18日、イギリスのヘンリー王子とメーガン妃夫妻の王室離脱の意思を発表され話題となりました。王室を離れる事で「殿下・妃殿下」という称号ではなくなるため「サセックス公爵ハリー・サセックス公爵夫人メーガン」と呼ばれることになるそうです。
今後は王室助成金も受け取らず、自立した生活を送ることになる・・・と、そんな最中、もう一方で話題になったのが、「SUSSEX ROYAL」の商標出願です。
出願された分類は、雑誌などの印刷物や筆記用具(16類)、衣類(25類)、慈善キャンペーンのプロモーション(35類)、慈善基金の管理やコンサルティング(36類)、教育や文化活動・セミナーの開催(41類)、ソーシャルケアサービス(45類)の6分類で、イギリス(UKIPO)での出願でした。
出願日を見てみると2019年6月21日なので、半年以上前から準備をしていたと考えられます。
2020年に入ってからは、イギリス以外の国でも「SUSSEX ROYAL」の出願が見受けられますが、申請者が異なるため、これが公式なものかは定かではありません。
実際、ブランドとして立ち上がるのには少し時間がかかると考えられますが、ヘンリー王子夫妻が立ち上げたインスタグラムのアカウントはフォロワーが1100万人を超え、注目されていることがうかがえます。
・前澤友作
株式会社ZOZOの元社長であり実業家の前澤友作さんも自身の名前を商標出願されており、分類は衣類(25類)です。
出願日は2018年12月21日で当時は出願人が(株)ZOZOでしたが、現在は個人名義に変更されています。手続き補正等で時間がかかっているようですが、2020年1月24日に登録査定が出ているため、まもなく登録されるでしょう。
なお、日本で人の名前を商標登録することは可能ですが、条件として「同姓同名の他人の承諾を得ていること。」とされており、同姓同名の他人が数多くいる場合は拒絶されます。実際特許庁では、審査実務の際に全国のハローページなどで同性同名をチェックされるそうです。
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