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2010年代の流行とネーミングを振り返る
2020年がスタートしました。これは同時に2020“年代”のスタートであるとも言えます。今回は、あらためて過去の10年=2010年代の流行をネーミングの観点から振り返ってみました。
2010年 「スマートフォン」
Android端末が本格的に国内で発売され始めたのがこの年です。
今でこそ「スマート」というワードはいささか使い古されている感がありますが、当時は最先端をイメージできる表現として様々な商品やサービスで使われました。
2011年 「なでしこジャパン」
サッカー日本女子代表のW杯優勝は、東日本大震災による「自粛」ムードが社会に広がる中、明るい話題として注目されました。
スポーツの日本代表に「〇〇ジャパン」という愛称が増え始めたのも、この年からと言えるでしょう。
2012年 「東京スカイツリー、東京ソラマチ」、「渋谷ヒカリエ」
商業施設のオープンラッシュな年でした。過去に本コラムでも取り上げております。当時は震災の影響が根強く、海外よりも国内の観光客がメインターゲットだったようです。
ネーミングも英語だけでなく、「空」「光」など日本語をカタカナやアルファベットにアレンジした表現が多く見られました。
2013年 「じぇじぇじぇ」「倍返し」「今でしょ!」「お・も・て・な・し」
この年は流行語大賞が4つも選ばれました(現在でも史上最多)。
ネーミングにおいても流行語に便乗した表現が多く見られ、第三者による商標出願も続出しました。
2014年 「インバウンド消費」、「爆買い」
前年に東京2020オリンピックの開催が決定したことによる国際化ムード、中国を始めとしたアジア諸国の経済的な躍進に伴い、訪日観光客が急増しました。
ネーミングでも、海外の人にも伝わる表現や、「メイドインジャパン」を売りにした表現を求められるケースが増えてきました。
2015年 「機能性表示食品」
特定保健用食品(トクホ)、栄養機能食品に続く、新たな枠組みがスタート。サプリメントや飲料だけでなく、様々なカテゴリーの食品で機能性を謳った食品が発売されました。
ネーミングにおいては、機能性と食品らしさ(おいしさ感)をどう両立させるか、新たな戦略が求められました。
2016年 「メルカリ」、「SNOW」
2010年代後半に入ると、モノとしてのスマートフォンではなく、アプリケーションに注目が集まるようになりました。「インスタ映え」という言葉が出始めたのもこの頃です。
「スマホのメニュー画面で文字が省略されないか」や「ハッシュタグにできるか」など、ネーミングについてもネット時代ならではの要望が増えてきた時期でもあります。
2017年 「クラフトボス」
この商品のヒットにより、ペットボトルコーヒーという新ジャンルが定着しました。「クラフト〇〇」を名乗る商品が増えたのはもちろんですが、フレーバー(澄んだ、すっきり、など)や飲用シーン(ゆっくり、ながら飲み、など)でも新たな表現が求められました。
2018年 「aibo」
90年代やゼロ年代初頭にヒットした商品、ファッション、エンターテインメントが再注目されました。90年代に一世を風靡した安室奈美恵さんが引退したのもこの年です。
ネーミングにおいては2017年末に再登場し、翌年ヒット商品となった「aibo」のように、「一度終了したブランドの復活」という事例も見られました。
2019年 「令和」
2020年代が始まるのよりひと足早く、新たな元号がスタートしました。元号が変わってまだ半年ほどですが、会社名や団体名などで早くも「令和」を冠したネーミングが出始めているようです。
マーケットは「モノ消費からコト消費へ」の流れが加速しています。最近では「トキ消費」なる言葉も生まれているようです。また、今年は東京オリンピックがあるため、グローバルで通用するネーミングも増々求められてくると考えられます。
1980年代から続く弊社ですが、2020年代もトレンドに合わせたネーミングを提案し続けていきます。
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