最新ネーミング事情Vol.109


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祝日のネーミング(ゴールデンウィーク編)

5月といえば楽しみなのがゴールデンウィークです。 祝日の趣旨については、「国民の祝日に関する法律(通称:祝日法)」第2条に書かれており、内閣府のホームページから誰でも閲覧することが可能です。 今回は各々の由来などを取り上げてみました。

昭和の日(4月29日)… 激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。


昭和天皇在位中は「天皇誕生日」として祝日になっていました。本来ですと、昭和天皇が崩御したことにより、祝日ではなくなるのですが、ゴールデンウィークへの影響も考慮され、祝日として残ることになったそうです。
当初は「昭和」という文言を使用することに慎重論が根強く、昭和天皇が生物学者でもあったことにちなみ「みどりの日」とされましたが、後に「昭和の日」に変わり、「みどりの日」は5月4日に移動しました。

憲法記念日(5月3日)… 日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。

その名の通り、日本国憲法が“施行”された日です。ところで、日本国憲法が“公布”された日は11月3日、文化の日です。そして11月3日は明治天皇の誕生日でもあります。
現在、昭和天皇も明治天皇も誕生日が祝日で、大正天皇の誕生日(8月31日)のみ祝日でないように見受けられますが、11月3日も定義上は「明治天皇の誕生日」だからではなく「日本国憲法が発布された日=自由と平和を愛する日」だから祝日ということになっています。

みどりの日(5月4日)… 自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。

ネーミングの由来は先述の「昭和の日」の通りですが、5月4日に移動したのは、5月4日を「祝日」にする狙いが強かったようです。
元々この日は「国民の休日」とされていました。国民の“祝日”ではなく“休日”であることがポイントで、「祝日に挟まれた平日を休日とする」という祝日法に則って制定された日であり、定義上は祝日ではありませんでした。つまり5月4日が日曜日の場合、振替休日の対象とはならなかったのです。
ちなみに現在でも「国民の休日」は存在しており、次回は2026年9月22日(敬老の日と秋分の日の間)の予定です。

こどもの日(5月5日)… こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。


5月5日は端午の節句でもあります。端午の節句は男の子のための節句として定着していますが、 こどもの日については男女関係なく、さらにはお母さんも含めてお祝いする日です。
そもそも「端午の節句」=「こどもの日」ではなく、もともと世界各国で制定されていたこどもの日を日本でも設ける際、要望が多かったのが5月5日で、気候やゴールデンウィークとの兼ね合いで、というのが大きな理由だったようです。

※名称の由来や制定の経緯には諸説あります。
2018年5月更新
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