ネーミングの種類にもいろいろとありますが、今回取り上げるのは「一般名」についてです。
一般名とは辞書※によると、「一般に広く使用されている名称。また、商品名や商標に対して、同種のものを一括して示す名称。商標である『宅急便』に対する『宅配便』など」となっています。
企業が自社の意志で自由に決められる「商標」とは違い「一般名」は多くの場合既に決まっている周知のケースが多いので、そのイメージを企業がコントロールすることが難しく、悪い場合の対処には苦労されることも多いようです。
今回は、一部でネガティブなイメージのある一般名の例をパターン別にご紹介します。
※小学館「デジタル大辞泉」より抜粋
■一般名に意図しないイメージのある例
A. 使用しているワードにネガティブな意味(イメージ)がある
- 黒ビール
ネーミングそのものは黒色や黒茶色などの色からきた表現のようですが、「黒」という言葉から「普通のビールよりさらに苦いのでは」「飲みにくそう」などと感じる人もいるようです。
ただ「黒」には高級感や健康感もありますので、一概にネガティブとは言い切れません。 - 軽自動車、軽トラック
「軽自動車」は実は日本独自のカテゴリーで海外では存在しません。
「軽」という言葉自体はボディサイズや規格が普通車より小さいので、小さい=軽い、ということで軽自動車と呼ばれるようになったようです。
「軽い」という言葉から普通自動車より安っぽいイメージや品質の差を感じる人も多くいるようです。
その反面、「気軽」「手軽」「コスパの良さ」などポジティブなイメージもあります。
B. 言葉そのものにネガティブな意味(イメージ)はないが後天的な要素で悪くなったもの
- マーガリン
かつて「人造バター」と呼ばれていたこともあったようですが、「マーガリン」そのものには悪い意味はなく、由来は「真珠」を意味するギリシャ語「Margarite」からきています。
かつては動物性のバターより植物性のマーガリンのほうが健康に良い、という時期もありました。
現代ではトランス脂肪酸がカラダに悪い※という報道の影響が大きいようです(※所説あるようです)。 - ジェネリック医薬品
こちらも名前の由来はジェネリックネーム(一般名)からきているので特に悪い意味はありません。
ただ後発医薬品という性質からか、なんとなく先発の薬より「値段は安いが品質もやや落ちるのでは」というイメージを受ける人もいるようです。
実際にはジェネリックであっても新薬と有効成分量は同一で、効き目が同等なことが厚生労働省から認められています。
NNRではこのような「一般名のイメージが悪い」などでお悩みの企業様に向けて、イメージを払拭するサブネームまたはキャッチフレーズ開発などのご提案が可能です。