色彩心理学を応用し、食品では食欲増進の効果があるとされる「赤」をパッケージに使用したり、環境に配慮した商品に対して環境イメージの「緑」「青」を使用したネーミングをつけるなど、「色」を活用した商品のアプローチ方法は多数あります。
ただ、この色のイメージや意味合いは万国共通ではないようです。
少し前になりますが、チリの落盤事故の時に作業員の方々が「緑」の作業服を着ていましたが、チリでは「緑」が「希望」を象徴する色だからです。
日本では「希望」を表す色は「黄色」をイメージする人が多いようです。
このように、色のイメージが各国違う理由の1つに文化的な背景や環境の違いが影響しているとも言われています。
今回は世界との色のイメージの違いをご紹介します。
(※下記に挙げるイメージは人によっても差があります。ご了承下さい。)
【緑】
日本→自然、エコ、癒やし
チリ→希望
アメリカ→ねたみ、嫉妬
オランダ→未熟
【赤】
日本→情熱
アメリカ→興奮、わくわくする
中国→献身
【黄】
日本→活気、希望
オーストラリア→幸福
中国→中立、最も美しい色
スペイン→顔色が悪い
イギリス→不快、異常
【黒】
日本→死、高級
オランダ→裏切り(戦時中、ナチスの協力者が黒いシャツを着ていたことから)
ドイツ→不正
上記のように様々な色のイメージは、人種、各国の文化や歴史の違いから生まれるものなので、同じ色でもある国ではネガティブであり、ある国ではポジティブ、といった様に両側面を持ち合わせています。また人によっても千差万別なので「万国共通でイメージのいい色/悪い色」はなさそうです。
しかし、「金」や「赤」などはおおむねポジティブイメージが強く、世界各国で国旗や企業ロゴなどに使用されています。企業や商品のグローバル化が加速するなか、商標だけでなく、色のイメージにも気を配る事でそれぞれの国で効果的な戦略を打ち出せるかもしれません。