2022年のゴールデンウィークは、久々に新型コロナウイルスに関する政府からの発令が無い状態となり、遊園地など行楽地の賑わいも戻ってくることが予想されます。
今回は、遊園地の華である「ローラーコースター(ジェットコースター)」のネーミング事例について取り上げてみました。
まず、「ジェットコースター」という呼称ですが、実は海外では通じません。「ローラーコースター(Roller Coaster)」が正式な英語です。
「ジェットコースター」は1955年に、後楽園遊園地(現・東京ドームシティアトラクションズ)が開業時にオープンしたローラーコースターのひとつで、「ジェット機」にちなんで名付けられたとのことです。後に一般名称化して現在に至ると言われています。
- サンダードルフィン(東京ドームシティアトラクションズ)
その「ジェットコースター」の元祖が現在運行しているアトラクションがこちらです。
「観覧車の真ん中を突き抜ける」という特徴的なコースを走る様子を「ドルフィン(イルカ)」と見立てたとの説が有力です。
また、「サンダー」という名にたがわず、東京都内では最速(130km/h)を誇ります。
- スチールドラゴン2000(ナガシマスパーランド)
多くの絶叫マシンを抱えるナガシマスパーランドのフラッグシップアトラクションです。
名前の由来は意外にもシンプルで「2000年の辰年にオープンしたから」とのこと。
開業当時は最高速度(153km/h)・最高高度(97m)・最大落差(93.5m)・全長(2479m)においてギネス記録を保持していました。
22年経った現在でも、全長は世界一を維持しており、長きにわたり日本のローラーコースターの代表格として君臨しています。
- ええじゃないか(富士急ハイランド)
「東の富士急、西のナガシマ」と呼ばれる、絶叫マシン東日本の雄、富士急ハイランドのアトラクションです。ギネス記録である総回転数14回は、現在も破られていません(同率は海外に存在するようです)。
名前の由来は、その変則的な動きから「“もうどうなってもええじゃないか”という乗客の気持ちを表現した」との説が有力です。転じて、プロモーション等の世界観から、江戸時代の民衆運動の「ええじゃないか」も意識しているものと推察されます。
- ローラーコースター(浅草花やしき)
日本に現存する最古(1953年)のローラーコースターです。開業当時は「読売ロケットコースター」と名付けられていましたが、現在は一般名称の「ローラーコースター」を名乗っています。
上記開業年から分かる通り、「ローラーコースター」の最古は、「ジェットコースター」よりも前に存在していたというのが、興味深いですね。
ちなみに、国産初のローラーコースターは宝塚新温泉(後の宝塚ファミリーランドで、2003年に閉園)の「ウェーブコースター」(1952年)と言われています。