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最新ネーミング事情 Vol.171 複数の技術をまとめるブランド名

製品の魅力を伝える手法として用いられる「技術名」ですが、消費者に伝えるメリットはひとつとは限りません。
また、全ての技術を合わせることで新たなアプローチが生まれることもあります。

今回は複数の技術を総称しブランド化している事例をご紹介します。

  • SAWAI HARMOTECH/沢井製薬

沢井製薬が提案する下記6つの製材技術の総称です。
医師、薬剤師、患者が薬に対して求めるニーズを受け止め調和(ハーモナイズ)させ、「良薬は口に良し」を目指した技術です。

  • マルコア(乾式コーティング技術)
  • カルコア(湿式コーティング技術)
  • ドラコア(「湿式吸着法」を使った核粒子化技術)
  • サラメル(「さらっと溶ける」プレミックス添加剤技術)
  • スルーコート(「するっと飲める」フィルムコーティング技術)
  • サラコート(「コーティングしているのにさらっと溶ける」フィルムOD錠技術)
  • Comfotex/セイコーウオッチ

セイコーが提案する下記3つの素材・表面加工技術の総称です。
消費者が商品の選択基準として重視する「快適性」の向上を目的としています。

  • チタン素材(軽量化と金属アレルギーへの配慮)
  • スーパークリアコーティング(クリアな視認性を確保)
  • ダイヤシールド加工(傷をつきにくくする技術)
  • 全部無臭化洗浄(トップスーパーNANOX)/ライオン

スーパーNANOXが可能にした、4つの消臭メカニズムの総称です。
増加傾向にある「ニオイ」に対するニーズに着目し、全方位消臭、防臭を叶えます。
加齢臭や汗臭、生乾き臭、ペットやタバコ臭など、今まで諦めてきた多種多様なニオイの悩みへトータルアプローチします。

  • 物理的消臭(独自洗浄成分と新ナノ消臭酵素が洗うたび、ニオイ汚れを分解除去)
  • 生物的消臭(プレミアム抗菌処方で48時間抗菌)
  • 化学的消臭(消臭成分いり香料で、着用中の衣類のニオイを中和)
  • 感覚的消臭(アクアソープの香りで、すっきり爽やかな洗い上がりを実現)
  • まとめ

技術の総称がもつ役割として、下記のような点が上げられます。

  • 企業や製品が打ち出すコンセプト、方向性をアピールできる
  • 総称ブランドをつかみとして、個別の技術の説明へと誘導できる
  • 単体の技術名はそれぞれの内容を表し、総称では顧客やユーザーのベネフィットを表現できる=興味をひきやすくなる

など、複数の技術によって成り立つ製品の魅力を、後押しする手段のひとつと考えられます。