Column

最新ネーミング事情 Vol.143 3月の異称、その由来など

春の始まりや、卒業、企業の年度末など何かと節目の時期でもある3月。今回はそんな3月の別の呼び方について由来などをまとめてみました。

・弥生(やよい)
通説によると、「木草(きくさ)弥生い茂(やおいしげる)月(つき)」が、縮まって”弥生(やよい)”になったと言われています。弥→いよいよ、生→生い茂る=草木がいよいよ生い茂る月、の意味。
他の月の和風月名は、通説以外にも色々と説があり、由来がよくわかっていないものも多いようですが、「弥生」はほぼ異説がないと言われています。

・辰月(しんげつ)
古代中国で使用されていた和風月名、「辰の月(たつのつき)」とも言います。冬至を含む月に北斗七星の取っ手の先が真下(北の方角)を指すので、この月(11月)を十二支の最初の月であるして、「子月(しげつ)」としました。以下12月が「丑月(ちゅうげつ)」となるため3月は「辰月」となります。

・花見月(はなみづき)
お花見のシーズンであることからつけられた月名です。室町時代の歌集である「蔵玉集」に「薄曇り空も一つに花見月なべて心もあくがれぬらん」と歌われています。

・桜月(さくらづき)/夢見月(ゆめみづき)
桜の花が咲くことから「桜月」。また桜の花には「夢のように儚く咲く美しい花」という意味あいがあることから「夢見草(ゆめみぐさ)」という異称があり、ここから「夢見月」という月名で呼ばれることもあるようです。

・MARCH(マーチ)
ローマ神話の軍神MARS(マルス)からMARCHと呼ばれるようになったと言われています。
古代ローマでは1年は3月から始まったので3月は1年の暦の最初の月でした。戦いの多かった古代では新年の最初の月は軍事行動の始まりの月でもあり、そうしたことから軍神の名を月名にしたと言われています。