Column

最新ネーミング事情Vol.7ダブルミーニング ネーミング

ひとつの商品に多くの特長、セールスポイントがある事は少なくありません。
「ネーミングに伝えたいメッセージを全て込められたら…」
それは商品企画・開発に関わる多くの方の気持ちだと思います。

現実問題として、ネーミングの意味の想起性や音感、文字数制限などを考えると、セールスポイントに優先順位を付け、一番伝えたいメッセージをネーミングに込めるケースが多いのではないでしょうか。

1つのネーミングに2つ以上の意味を込める「ダブルミーニング」はセールスポイントや、製品特長を複数、訴求できる事から非常に効果的かつ、望まれるネーミングの形と言えると思われます。 しかし、いくら1つのネーミングに多くの意味を込めても、消費者やユーザーにイメージ想起させるものでなければ決して効果的とは言えません。 ネーミング制作の現場においても、「ダブルミーニング」は非常に効果的なものではありますが、間違った使い方にならないように気をつけています。

ここでは、1つのネーミングが2つ以上の意味をもったネーミングをいくつかあげてみたいと思います。

(1) 「CONTE」軽自動車/ダイハツ工業→台本、コンテ、Comfort Interior
(2) 「MiSEL」インテリア/大建工業→見せる、魅せる、Modern Interior Selectの頭文字展開。
(3) 「アラウーノ」トイレ/パナソニック電工→洗う、ア・ラ・ウーノ(ア・ラ:~式、ウーノ:1つの、1番の)
(4) 「docomo」携帯電話会社/NTTdocomo→Do Communication with a Mobile phone、どこでも

どれもネーミングの音感からイメージを想起しやすく、造語に使用している意味も商品特長、コンセプトと合致しており、説得力のあるネーミングだと思います。 次々と新しい商品が登場してくる中で、他社と差別化されたネーミングが多く求められます。 自社商品の特長をより多く訴求できるダブルミーニングは、より一層効果的なものになってくるのではないでしょうか。