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Column197.ネーミング表記別の印象と特徴

ネーミングは意味や音感だけでなく、表記によっても印象が異なります。日本語には「ひらがな」「カタカナ」「漢字」という多様な表記があるため、他言語に比べ表現の幅が広がります。さらに商品やサービスのネーミングには「アルファベット」も用いられ、ジャンルやブランド戦略に応じて使い分けられています。

今回は日本語由来のネーミングについて表記別に分け、それぞれの特徴と実例を紹介します。

  • ひらがな表記

特徴:やわらかさ・親しみやすさ・安心感。生活に身近で温かい印象


「ほっともっと」(弁当チェーン)
「ほろよい」(飲料)
「こくまろ」(食品)
「のぞみ」(新幹線)

  • 漢字表記

特徴:重厚感・信頼感・権威性を感じさせやすい


「無印良品」(生活雑貨)
「爽健美茶」(飲料)
「龍角散」(医薬品)

  • カタカナ表記

特徴:新しさ・モダンさ。固有名詞化。カジュアルで覚えやすい印象


「ラクスル」(印刷EC)/ラクにスル
「モノタロウ」(工具通販)/モノが足りる+既存流通システムに一石を投じる”流通の鬼退治“
「クラシル」(レシピ動画サービス)/暮らしを知る
「アセドロン」(衣料品)/汗の不快をドロンと消し去る

  • アルファベット表記

特徴:スタイリッシュさ・洗練さ・先進性。世界的に使用されている文字であるため、グローバル展開しやすい


「SUNAO」(ヘルシースイーツ)/「食べたい気持ちに素直に」
「GU」(ファッションブランド)/「もっと『自由』に着よう」
「ZOZO」(ECモール)/「想像(SOZO)」と「創造(SOZO)」


このように、表記の選び方ひとつで、ブランドの「第一印象」や「消費者への訴求力」は大きく変化します。
漢字・ひらがな・カタカナ・アルファベットを柔軟に使い分けることで、フォーマルからカジュアル、伝統的からモダンなトーンまで幅広く表現できるのが大きな強みです。