最近、「シール」集めが熱狂的なブームになっています。
あまりの人気に入手は困難を極め、代わりに手作りしようにも、透明接着剤までもが品薄になるほどの過熱ぶりです。
今回は、この流行のシールのネーミングに注目してみたいと思います。
そもそも、あのシールはなんと呼ぶのか?
ブームだからこそ、あのシールを一般名称としてなんと呼ぶのか、定義が定まっていないのが面白いところです。
比較的よく見られる呼称をYahoo!で検索すると、
• 3Dシール … 約28,800,000件
• 立体シール … 約11,800,000件
• ぷっくりシール … 約7,850,000件
検索数では「3Dシール」が最上位となっています。
しかしながら、メディアや日常会話では「立体シール」や「ぷっくりシール」と呼ばれている印象も強いのではないでしょうか。
本コラムではこのシールを「立体シール」と呼称することにします。
立体シールの代名詞「BONBON DROP seal(ボンボンドロップシール)」
立体シールブームの火付け役となった商品で、ファンシー文具メーカーのクーリアが開発し、サンスター文具と提携して販売しています。
消費者の間では略して「ボンドロ」と呼ばれています。
「立体シール=ボンボンドロップ」と認識している人も少なくないかもしれません。
しかし、「BONBON DROP」はクーリア社の登録商標(登録番号:第6957426号)です。
公式サイトでもその旨が明記されており、クーリアおよびサンスター文具の製品以外を「ボンボンドロップシール」と呼ぶことは適切ではありません(略称の「ボンドロ」も商標出願中です)。
ちなみに「BONBON」はフランス語で「キャンディ」、「DROP」は英語の「雫」という意味です。
クーリア社によると、「見た目があめ玉みたいにツルツルツヤツヤしているので、そういうものをイメージさせる言葉になっています」とのことで、単純な見た目だけでなく、発音時のリズムやキャッチーさも意識されたネーミングと考えられます。
「ボンボンドロップシール」以外の立体シール
圧倒的な人気を誇る「ボンボンドロップシール」。交換の場では“高レート”で扱われることもあるようです。
一方で、入手困難な状況が続く中、他社商品にも注目が集まっています。
- プチドロップステッカー/カミオジャパン
- Drop jelly seal(ドロップジェリーシール)/クラックス
- うるちゅるPOP SEAL/クラックス
- PUKPUK JELLY(ぷくぷくジェリー)シール/アイデア
上記のように、「ドロップ」という見た目や、「ぷくぷく」「うるちゅる」などのオノマトペがキーワードとして目立ちます。
似たテイストの名前が多く、「違いが分かりにくい」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、カテゴリー全体を盛り上げるという観点では、ネーミングにおける“明確な差別化”だけが正解とは限りません。
あえて似た言語感で展開することで、カテゴリー全体の共通イメージを強化すると同時に、自社商品の存在感を高める戦略ともいえるでしょう。
ちなみに、上記の製品も構造や見た目など(例えば、中身が詰まっているか・中空かなど)に違いがあり、「“ボンボンドロップシール”のようなもの」と一括りにするのは正確ではない、というのが愛好家の中の共通認識のようです。
シール集め、奥が深い世界ですね。