機能性の高い素材は、会社の枠を越えて様々な商品に採用されています。
その素材自体にネーミングをつけることで、採用された他社商品のパッケージ上でも認知度を高めることが可能です。
森永乳業(株)の「シールド乳酸菌®」がそのひとつです。ネーミングの由来は、盾(シールド)のように外部からの敵を防御することをイメージしているそうです。
この乳酸菌を採用した商品には以下があります。
・シールド乳酸菌®M-1みそ汁/株式会社 永谷園
・えびとチーズのグラタン/マルハニチロ株式会社
・セーラームーングミ/株式会社バンダイ
「M-1」という表現は、もともと森永乳業(株)社内での呼称が「シールド乳酸菌®M-1」だったのを(株)永谷園が商品名としても採用しました。みそ汁らしくないインパクトのある表現であると同時に、漫才コンテストの「M-1グランプリ」も想起させ、幅広い層に親しみを感じさせる、覚えやすいネーミングといえるでしょう。
主要な商品パッケージにも「シールド乳酸菌®」の記載があり、風邪やアレルギーへの免疫力や整腸作用を期待する消費者にプラスαの価値を提供しています。複数の商品で展開されることから視覚的にも認知訴求ができ、その効果・効能への興味や理解も高まるのではないでしょうか。
「食」業界だけでなく、化粧品や日用品に使用される成分や香料なども、各社が研究開発に力を注いでいる大切な素材です。
Chiraroma®(キラロマ)/高砂香料株式会社
不斉合成技術などを利用し、有用な光学活性体を選択的に合成した製品。
香りの質や強度がより天然に存在する物質に近いことが特徴。
CHIRAL(キラル:不斉な)+AROMA(アロマ)の造語。(高砂香料(株)HPより)
※マイアロマ コフレ(芳香剤)/エステー株式会社に採用
hitoe®(ヒトエ)/日本電信電話株式会社、東レ株式会社
東レ株式会社と日本電信電話株式会社が共同で開発して機能繊維素材。
ヒトが無意識に体から発している微弱な電気信号である心電位、筋電位、脳波などの生体信号を、
無意識に近い状態で収集する。
human(人間)、intelligence(情報・知能)、to(のほうへ)、expand(拡張する)という意味があり、人から得られた情報を「人へ(ひとえ)」返すことによって、より豊かな生活へ導くという想いが込められています。更には、一枚の布、単衣(ひとえ)の無限の可能性という意味も込められています。 (東レ(株)HPより) ※NTT、JALなど、生体情報測定用ウェアとして採用(予定)
光電子 KODENSHI®/株式会社ファーベスト
体温域で効率よく遠赤外線をふく射する保温繊維。
高純度の微粒子セラミックス等が均一に分散混入してあり、大きな表面積を有しているので効率的に繊維をあたため保温します。
※秋冬時期や寒い環境下で着用するウエア/株式会社ゴールドウインに採用
ゴリラガラス®/コーニング インコーポレイテッド
特殊強化ガラスの一種。
アルカリアルミノケイ酸塩の素材を使用しており、高い透明度と強度を誇る。主にスマートフォンやタブレットに採用されており、ネーミングの由来は屈強なイメージの動物のゴリラからきている。
※米フォードが、2016年に発売予定のスポーツカー「フォードGT」に採用