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最新ネーミング事情Vol.111 透明飲料のネーミング

関東甲信地方は史上最速で梅雨明けが発表され、今月はスタートから青空日和が続きそうです。夏本番になると毎年飲料メーカー各社が、様々なスタイルの飲料を提案してきますが、今年特に目立つのが「透明」飲料です。
ネーミングの観点で見ると、表現の傾向がいくつかのタイプに分かれているようです。

●「水ブランド」の派生商品として表現
い・ろ・は・す 白桃、メロンクリームソーダ、等/コカ・コーラ
サントリー天然水 ヨーグリーナ、PREMIUM MORNING TEA、等/サントリー
おいしい水プラス 「カルピス」の乳酸菌/アサヒ飲料

もともとこのカテゴリーが「フレーバーウォーター」から始まったこともあり、現在主流の表現です。
すでに「水」として認知されているブランドのイメージを利用することで、「透明」要素を入れずとも商品特徴がある程度理解できます。

●商品名に直接「透明」要素を入れて表現
コカ・コーラ クリア/コカ・コーラ
爽健美水/コカ・コーラ
クリアクラフト/アサヒビール

もともと「水ではないもの」が透明になったことへのインパクトを感じさせる表現です。「クリア」、「水」など、透明であることがストレートに伝わるキーワードが選ばれています。

●その他
オールフリー オールタイム/サントリー

ネーミングから特に「透明」要素を感じることはできませんが、透明であることは商品の外観からも理解できるという判断なのかもしれません。
「なぜビールテイスト飲料を透明にするのか」という問いに対する答え(=いつでも気兼ねなく飲める)をネーミングの切り口のメインとしているようです。