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最新ネーミング事情Vol.78 機能性表示食品

2015年4月、「機能性表示食品」の制度がスタートし、科学的根拠を示す論文などを添えて消費者庁に届け出れば、食品がどのように体に良いかを表示出来るようになりました。
制度開始直後から数多くの加工食品、サプリメントが受理されています。
そして9月、生鮮食品としては初めてJAみっかびの温州ミカン、次いで、野菜生産会社サラダコスモの大豆もやしの届け出が受理されました。
これを機に、スーパーの青果売り場でも機能を表示した食品が並ぶ事になり、消費拡大が期待できます。

下記、消費者庁に受理されたものの一部です。

海から、健康EPA Life
中性脂肪を下げる/ニッスイ(魚肉ソーセージなど)
カカオフラバノール スティック
血圧が高めな方の健康な血圧をサポート/森永製菓(ココア)
太陽のスーパーフルーツ ブルーベリー&アサイーMix
眼の調子を整える/伊藤園

ネーミングに[EPA][カカオフラバノール][ブルーベリー]などと記入されていますが、それぞれの機能を知らない消費者にもより具体的に伝える事が可能になりました。

Dear-Natura Gold
体脂肪の増加を抑える/アサヒフードアンドヘルスケア(サプリメント)
食事の生茶
脂肪の吸収を抑える/キリンビバレッジ
三ヶ日ミカン
ミカンが骨の健康維持に役立つ/JAみっかび(温州みかん)

機能をネーミングとして伝える方法としては、効果感からの造語(例:ナイシトール/小林製薬)などがありますが、食品ではおいしさ感がなくなってしまうのが懸念点でした。
しかし機能を独立させて表示する事で、ネーミングにおいしさ感・情緒感、インパクトを残しつつ、表現の幅が広がります。