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最新ネーミング事情Vol.30 ネット用語の一般化

かつては2ちゃんねるなどの書き込みサイトで使用されていた“ネット用語”とされるものを一般的に目にする機会が多くなってきたように感じます。
facebookやtwitterのように多くの人が簡単にネットで繋がることができることがひとつの要因ではないでしょうか。

“ネット用語”は説明をすると長くなるものを短く分かりやすく伝える工夫がこらされているものが多くあります。言いにくい事をボヤかすために「隠語」として使用されるものもありますが、チャットなどでは打ち込みながら会話をすすめるので、よりスピーディに意志を伝え会話をするために短く工夫されている、とも考えられます。 ただ、実際に使用される時は言葉として発することは少ないように感じます。あくまで文字で伝える時に必要な表現として捉えられているのではないでしょうか。
2010年の流行語大賞では「~なう」がトップ10入りするなど、一般化の状況は見てとれます。下記では一般化したと思われるネット用語を上げてみました。

●~なう~にいる、~している
●ググるGoogleで検索する、の意味
●レスレスポンス、返答
●萌え非常に熱狂的な様子、「燃える」が語源とも
●リア充リアル生活充実、現実の生活が充実していること
●炎上特定のブログなどに対して批判的な書き込みが集中して行われ、騒動となること

今まで、裏側的に使用される事が多かった“ネット用語”ですが、スマートフォンの普及など誰もがネット上で容易にコミュニケーションをとる事ができるようになり、ネット用語の一般化はさらに加速していくと考えられます。
また、新商品などのネーミング開発においては、一般化していないネット用語もある程度把握しておかなければ、商品イメージを損ねてしまう危険性もあります。
商標のチェックはもちろんのこと、ネットでのチェックもネーミング開発においては重要な作業と言えるでしょう。