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最新ネーミング事情 Vol.163 食品業界の業務用商品に新しいネーミングの流れ

今までの食品業界では、業務用というと一般名称や品番で展開することが多く、パッケージもシンプルなデザインで、いかにも業務用といったイメージが拭えませんでした。

そんな業務用カテゴリーにおいて、少しずつ変化が見られるようになってきています。
今回はその中で興味深い事例をご紹介させていただきます。

一見して業務用と分からないようなサイトになっており、商品のパッケージも質感・デザインともにスタイリッシュに仕上がっています。
そしてネーミングからお気づきかもしれませんが、BtoC商品の「THE Chocolate」と関連するような表現になっており、「The Chocolate」の認知度や創り上げてきたブランドイメージも踏襲できるようになっております。
お客様にこのカカオを使ったレシピ提案をされたり、お勧めの比率をお伝えされたりと、一歩踏み込んだ営業活動は社内・社外共に好評だそうです。

洋食メニューのグレードを上げる、彩りが華やかなソースシリーズです。
パッケージデザインもフレーバーに絡めた色合いが鮮やかで、「ソースで描く美食の皿」というキャッチコピーからも上質感や高いデザイン性を感じられます。

一般的な炊飯器でも、かまど炊きのような美味しいお米が炊ける炊飯用酵素です。
一般のお客様は目にすることがありませんが、調理者の「もっと美味しくしたい」という願いをかなえてくれる商品と、それが一目で伝わるネーミングです。

上記はほんの一部の事例となりますが、最近では業務用商品のブランド化やブランドページ作成、ネーミングやキャッチコピーをつけられるケースが増えてきております。
そうすることで、メーカー側のこだわりや技術をしっかりと説明することもできますし、お客様自身で検索していただくことも容易になると考えられます。

お客様(ターゲット)の課題を解決すること、そして使う人が嬉しくなるという価値は、業務用であってもネーミングやデザインで伝えていくことが可能です。