News Letter

Vol.99 世にあふれる3文字の略語

■語源がわからなくても毎日使ってる?
略された3つの文字で表す言葉が増え続け、それらは商品名、サービス名、企業名など多岐にわたって存在します。NHK、JAL、JIS、USA、VIPなど「長い名前のものは通称として略称を使う」ということは昔からありました。2文字だと別の意味の略称と重なりやすくなります(組合せは676通り)。4文字だと長く感じる人もいるでしょうし、略した意味が薄れます。3文字なら覚えやすく、組合せも17576通りあるため他のものと重複することも減り、頭文字の省略用語として最も使いやすいものとして新しい名称がどんどん生まれています。

商標登録においてアルファベット「2文字」は基本的に識別力が弱く顕著性無しとされますが、「3文字」からは顕著性が認められ登録が可能です。最近では特にパソコンやインターネットが生活する上で身近になったことで、3文字の略語に触れることが急増しました。なんとなくわかっているが、改めて単語の意味を確認すると「なるほど、そうだったのか」というものも多くあると思います。

●USBUniversal Serial Bus 単語の意味は「汎用・ひと続きの・データを交換するための経路」。 現在のパーソナルコンピュータ周辺機器において、最も普及した汎用インターフェイス規格。
●BCCBlind Carbon Copy 直訳すると「見えない複写」。電子メールを送る際、この覧に記入したアドレス宛に同じ内容 のメールが送信される。本来の受信者には同内容のメールが他者に転送されたことは通知 されない。「CC」との違いを知らないとビジネス上でトラブルになることも。
●FAQFrequently Asked Questions 「頻繁に尋ねられる質問」の意味。ほとんどの企業のサイトで見られる。 内容は昔の「Q&A」とほぼ同じ。
●PDFPortable Document Format 直訳すると「携帯性の良い文書方式」。アドビシステムズが開発および提唱する、電子上の 文書に関するファイルフォーマット。ほとんどのパソコンで閲覧が可能な上、ファイル容量が 軽く、添付にも適している。

■3文字の良い点、悪い点
3文字の略語は短く覚えやすいという強みと同時に、意味(内容)が想起しづらいという弱点もあります。特長やイメージをよりわかりやすく訴求したい商品名の場合は、3文字以上になったとしても言葉の意味を残したネーミングの方が適していると思われます。

様々なネーミングの形があり、商品特長・コンセプト・使用方法などに合わせて相応しいものが選択されています。 NNRニューズレターのバックナンバおいて、音や匂いの商標について検討が始まったことをお知らせしましたが、新しい動きをレポートします。これらの新しいタイプの商標は、アメリカやヨーロッパではすでに導入されています。日本でも時期は未定ですが、ほぼ導入は確実なようです。