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VOL.84
(2007.11)
NHKが大河ドラマ「篤姫」を商標出願・登録しました |
NHKエンタープライズが2008年に放映する予定の大河ドラマのタイトル「篤姫(あつひめ)」を商標登録しました。商標登録した商品の分野は、キーホルダーや文房具など、また食品・お菓子、清涼飲料やビール・お酒など多分野に渡っています。
ドラマの舞台である鹿児島県では、多くの地元酒造会社が「篤姫」を商標出願しましたが、NHKエンタープライズの出願が早かったために、特許庁から拒絶査定を受けています。NHKエンタープライズは商品を製造するメーカーから、商標使用料として3〜5%を徴収する予定のようです。
■メーカーでない企業や個人が商標を出願できるか?
現在の商標法では、このような規制はありませんので誰でも商標を出願できます。
また商標登録後は、第三者にその商標を使用許諾することも可能です。
■商標法第4条(商標登録を受けることができない商標)の問題は?
個人の死後およそ50年を経過した人名や、歴史上の人名については実際に商標登録されている例が見受けられます(例、坂本龍馬、徳川慶喜など)。この篤姫は実在の人で、薩摩・島津家の分家に生まれ、江戸幕府の第13代将軍・徳川家定(いえさだ)の正室となった女性です(1883年没)。
商標法では、故人の名前が登録されないのは4条1項7号(公序良俗)によるものですが、没後50年といった明確な基準はありません。
※なお著作権では没後50年でその人名に関する権利が消滅します。また歴史上の人物名に著作権はありません。
※最近の拒絶例・・・・・ある企業がオリンピックで有名になった「イナバウアー(人名)」を商標登録しようとしましたが、特許庁に拒絶されました。このように現存の方の人名などは本人の許諾などがなければ商標登録が認められません。
※商標法第4条1項8号。
また野球選手名「ダルビッシュ」は、父親が経営する会社名義による商標登録が認められています。
※同様なケースで「ハニカミ王子」や「ハンカチ王子」も多数の商標出願がされていますが、まだ1件も登録が認められていません。
商標法では他人の氏名、筆名、著名な呼称、を含む商標は、本人の承諾がなければ商標登録を受けられないと定められており、検討が続いているようです。
※商標法第4条1項8号
■一般的な人名は商標登録できませんが・・・・、
よくある佐藤や鈴木などの姓は商標登録できません。しかし自動車メーカーのトヨタ・ホンダ・スズキのように長年の使用実績と広い認知がある場合には、登録されているケースもあります。※商標法第3条1項4号
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