さまざまな商品の中で、全てが商品ネーミングだけで販売展開している訳ではありません。
独自の機能や製法、ショルダーコピーなどセールスポイントは1つの商品にたくさんつめこまれています。それらを上手に表現する事で、より消費者の心をつかめる商品になるのではないでしょうか。今回は「製法名」「成分名」「色名」の3つに注目してみました。
■製法名
表に出ることの少ない製法名ですが、自社の技術の高さや、その製法によってどのようなメリットがあるのかを伝えるための製法名など、各社様々な工夫が見られます。
・-196℃製法(チューハイ/サントリー)
・フレッシュカット製法(午後の紅茶/キリンビバレッジ)※
・アロマフリージング製法(香り炒り豆/UCC上島珈琲)※
・ナチュラルテイスト製法(おいしい牛乳/明治)※
・生麺うまいまま製法(マルちゃん正麺/東洋水産)※
■成分名
本来複雑な表現である成分名も効果などを分かりやすく伝えるために、オリジナリティのある成分名をつける事があります。化粧品などで使用成分を想起させるものや、効果を感じられるものなど幅広く表現されています。
・エイジングX「カノコソウエキス、グリセリン(保湿成分)」/資生堂※
・SK-Ⅱ<ピテラ>「ガラクトミセス培養液(整肌保湿成分)」/P&G※
・リノレックS「リノール酸S(美白成分)」/サンスター※
・ニュートリアムモイスチャー「ステアリン酸(保湿成分)」/ユニリーバ※
・OTPP「Oolong Tea Polymerized Polyphenols:ウーロン茶重合ポリフェノール」/サントリー※
■色名
色名は言葉を組み合わせる事で、イメージ想起を促す効果があるようです。若い世代がターゲットとなるヘアカラー剤はお菓子などのかわいらしいイメージと組み合わせるなど、ターゲットによって食品や、宝石、世界観など組み合わせる言葉は幅広い表現を使用する事が多いようです。
・マシュマロベージュ、クラシカルハニー/ホーユー※
・シャボンピンク、アンティークモカ/マンダム※
・カワセミブルー、レモネードイエロー/三菱自動車
・エンジェルピンク、マーメイドブルー/ランドセル、コクヨS&T
(上記※印は商標登録されています)
上記の事例はブランド・商品ネーミングほど、目立つものではありませんが、消費者の購入する判断材料の1つと言えるでしょう。“専門的で分かりにくいものが伝わりやすくなる”“具体的な技術は分からないけれどメリットが分かりやすい”など、業種や商品、ターゲットによって、商品名以外のアピールポイントで魅力的な表現を心がけることが必要とされているのではないでしょうか。
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