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最新ネーミング事情Vol.38 ネーミングの体系づくり

一般的に企業では新商品や新サービスができるときにネーミングが必要になります。組織的には商品開発部やマーケティング部、また広告宣伝部などが、開発の担当となることが多いようです。
検討から決定にいたる段階では、製造部や営業部も参加されますし、役員レベルの関与も多く見受けられます。また企業内を横断的にくくる「ネーミング委員会」のようなチームを作っておられるケースも見受けられます。

大手メーカーでは商品の種類も多く、それがヒットするとさまざまな兄弟商品や派生タイプなども生まれてきます。ネーミングはその企画毎につけられるケースが多く、だんだんそのテイストがばらけてくることも多いようです。また派生した子供商品のほうが高級なイメージのネーミングを持っていたりすることもおこります。

どんどん生まれてくるネーミングの統一感をもらせるために、何らかのイメージの柱を作っておくこともひとつの手段です。

■ホンダの例
過去の例ですが、車種名を音楽用語でまとめられていたときがあります。
クイント、コンチェルト、プレリュード、バラード、ビートなど

■トヨタの例
これも過去の例ですが、C始まりの車種が多かったように思います。
CROWN、CALLORA、CRESTA、CORONA、CHAISER、CELSIOR、CORSA、
CAMRY、など多くの車種でC始まりのネーミングが見受けられます。

■旧日本海軍の例
軍艦の名前は、その艦種ごとにネーミングの決まりがあったようです。
戦艦は旧地名 … 大和、武蔵、長門、金剛、扶桑、伊勢、日向、など
空母は鳥や龍など … 飛龍、翔鶴、瑞鶴、瑞鳳、鳳翔、蒼龍、雲龍など
一部に加賀や信濃といった地名がありますが、これは戦艦から改装されたものです。
駆逐艦は天候、気象、風など … 雪風、吹雪、初春、陽炎、など