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最新ネーミング事情 Vol.168 ブランド卵のネーミング

4月は新年度や新学期などが始まる節目の時期です。今年は桜の満開が例年より早かったですが、年によってはお花見が楽しめる季節でもあります。
そんな4月に最近日本でも定着しつつあるのが「EASTER/イースター」です。キリスト教の復活祭で、テーマパークなどのイベントとして取り上げられたり、シンボルでもある「卵」と「ウサギ」をモチーフにした商品がお店に置かれたりする光景を街で見かけられることも増えているのではないでしょうか。
今回は、そんな「卵」からブランド卵のネーミングをご紹介します。

  • ヨード卵「光」(日本農産工業)

スーパーなどで売られていることも多いので、ある意味一番有名なブランド卵と言えるかもしれません。海藻粉末や白身魚の魚粉などを配合した専用飼料を使い、ニワトリの体内で必須ミネラルのヨードが自然な形で卵に移行する独自の卵を生み出しました。
名前のヨードはミネラルのこと。そして光は「食の明るい未来を照らしたい」という想いがこめられています。

  • きよら(アキタフーズ)

アキタフーズは、1927年の創業。きよらかな環境、きよらかな鶏の飼養、きよらかな心から作られたブランド卵です。
富士山のふもとで育てられた赤鶏は地下500mからくみ上げられた富士深層水を飲んで健やかに育ちます。味が濃厚で卵黄の旨味を堪能できると人気を集めています。

  • 緑の一番星(田子たまご村)

青森県田子(たっこ)町産の高級卵です。
名前の由来は、日本一星が綺麗に見える田子町(たっこまち)で育まれた卵ということで名付けられました。
殻は印象的な薄緑色をしています。これは南米チリ原産の青玉卵鶏「アローカナ」を先祖にもつ「あすなろ卵鶏」から生まれた卵だからだそうです。
ちなみに「あすなろ卵鶏」も同じ青森の県畜産試験場が開発した卵で、名前の由来は青森の県木が「あすなろ」であることからきているようです。

  • 太陽卵(落水正商店)

長崎県の落水正商店が作っている高級卵です。
名前の由来は「自然の恵みを受けて育つ」ことから、当時の代表の方が「太陽卵」と名付けたとのことです。
厚くて硬い濃い赤色の殻で、割ると弾力があり、とろりと流れ込む甘さ、安定感のある大らかな味わいが楽しめます。誕生から30年たっても愛されている卵です。

・ゆずたま(ヤマサキ農場)

高知県南国市のヤマサキ農場が作っている、爽やかでほのかにゆずの香りのする高級卵です。
「ゆず」という日本を代表する高知県の農産物をネーミングに入れることで他にはないおいしさ感を表現できています。
高知県馬路村産の「ゆずの香り」と「こだわり抜いた卵」が一つになることで『卵』という素材を『たまご臭さがない卵』へと進化させた逸品だそうです。