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最新ネーミング事情 Vol.162 「比喩表現」を使用したネーミング

ネーミングを考える上で、わかりやすく商品を表現する方法として比喩表現を用いることがあります。
今回は、近年増えている比喩表現ネーミングをいくつかご紹介します。

  • まるで〇〇

近年最も多く見受けられる表現です。
日本語の表現では、「まるで~のようだ」とセットで使われますが、「まるで」だけでも同様に理解できる表現です。

  • まるでシリーズ/セブンイレブン

2013年より展開されている、“果実をそのまま食べているようなアイス”をコンセプトにしたシリーズです。
その年により使用される果物は違い、今年は「まるでキウイ(西日本限定)」「まるでマスカット(東日本限定)」が展開されています。

  • まるでコタツ(ソックス)/岡本

2015年発売の靴下シリーズです。
独自の編み方により、足首のツボである三陰交を温めます。
冬はもちろん、夏場のエアコンによる足の冷え対策にもなることから1年を通じて人気です。
2015~2020年で累計販売足数70万足を突破しています。

  • 〇〇のような

既出の「まるで○○」に対して、「○○のような」を使用した表現です。
こちらも「まるで」と同様、「○○のような」単体でも理解できる表現となっています。

  • うにのようなビヨンドとうふ/相模屋

豆腐市場に革命を起こし続ける相模屋のBEYOND TOFUシリーズから、2022年3月に発売されました。
高級食材であるうにをスプーンでパクパクと食べているような、うに好きには堪らない商品です。

  • バターのようなマーガリン/雪印メグミルク

2018年発売のマーガリンです。
コクや香りはもちろん、アルミに包まれており、バターのような見た目となっています。
バターの価格高騰などもあり、バター風味のマーガリンは売り場でも多く見受けられますが、シンプルで分かりやすい表現です。

  • ほぼ〇〇
  • ほぼシリーズ(かまぼこ)/カネテツデリカフーズ

2014年「ほぼカニ(カニカマ)」から始まった同シリーズ。
よくあるカニカマではなく、より本物のズワイガニに近づけるために、嚙んだときの繊維のほぐれ方にもこだわっています。
毎年新商品が展開されている「ほぼシリーズ」ですが、今年は新たに「だいたいイカ」が発売されました。
「ほぼ」の2文字+素材というシンプルな構成で、わかりやすく少しユーモアのあるネーミングです。

  • そっくり〇〇
  • 新築そっくりさん(リフォームサービス)/住友不動産

1996年に一戸建て住宅向けのリフォームシステムとしてスタートしました。
現在は戸建てに加え、マンションのリフォーム、また耐震補強なども展開しています。
リフォームという言葉を使用せずに表すことで、独自性があり幅広い世代に伝わりやすくなっています。

  • そのまんま〇〇
  • そのまんまシリーズ(ソフトガム)/コリス

発売30周年を迎え、世代を超えて愛される定番商品で、「そのまんまソーダ」、「そのまんまグレープ」などを展開しています。
3個入りのうち1つに酸っぱいガムが隠れており、友達同士で分け合うなど、美味しいだけでなく楽しむことが出来ます。
「そのまま」には「その状態のとおりで変化がないこと」の他に、「そのものに完全に似ていること」の意味もあります。