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VOL.17 (1998.10)
「シャネル」店名使用スナックでもダメ。


「不正競争防止法の『混同を生じさせる行為』に当たる」、と最高裁の判決

1.小さなスナックでも「シャネル」の店名は使えません

フランスの服飾や化粧品の有名ブランド「シャネル」の知的財産権を管理するスイス法人が、千葉県松戸市の「スナックシャネル」の経営者を相手取り、店名の使用禁止と損害賠償を求めた訴訟の上告審判決が9月最高裁第一小法廷でありました。 同小法廷は「営業の種類や規模は異なるが、同一グループに属すると誤信させる恐れがある」と述べ、請求を退けた二審・東京高裁判決を破棄、店名の使用禁止を言い渡しました。判決などによると、この経営者は1984年、「スナックシャネル」の名前で開店。92年にスイス法人が提訴後、看板の一枚を「シャレル」に変えています。 同小法廷は「不正競争防止法の『混同を生じさせる行為』に当たる」として、「シャネル」、「シャレル」の使用を禁じ、損害額を算定するよう、審理を同高裁に差し戻しました。 シャネルグループの日本代理店によると、「シャネル」の名前の店舗は国内に200以上あり、91年から100店以上に使用中止の警告書を発送、民事訴訟も今回を含め10件以上あるということです。

2.著名商標と不正競争防止法

さて、今回問題となった著名商標と不正競争防止について。 著名商標とは、「シャネル」や「SONY」のようにその名前がひとつの商品ジャンルにとどまらずに広くユーザーに知られている商標のことをいいます。 このような著名商標においては、たとえばその商標が商標登録していない商標分類でも、他社は使用しないほうが賢明です。商標法上では商標の権利範囲はあくまでその登録している分類内にとどまり、たとえば車とお酒で別会社が同名の商標を使用することは可能です。しかし今回のように、著名商標の場合は商標法だけでなく、不正競争防止法によって使用を禁止されるケースが多々あります。 いずれにせよ、既に知られたネーミングを別のジャンルで使うことはメリットもある反面、今回のようなリスクもつきまといます。今後はいっそう新しいネーミング表現を考えていくことが必要になると思われます。

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