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VOL.29 (2001.01)
商標の国際制度/マドリッド条約


今まで海外に商品を輸出しようとするときには、その商標も各国それぞれに出願せねばならず、たいへんなコストと時間がかかっていました。簡単にご説明すると、日本国内の出願と同時に下記の加盟各国(現在44カ国)への出願が可能になったのです。

ヨーロッパ ドイツ・英国・フランス・ベルギー・オランダ・ポルトガル・ルクセンブルグ
スペイン・アイスランド・デンマーク・フィンランド・ノルウエー・モナコ
スウエーデン・スイス・リヒテンシュタイン・チェコ・スロバキア・ハンガリー
ルーマニア・ポーランド・ロシア・リトアニア・モルドバ・スロベニア
ユーゴスラビア・グルジア・エストニア・オーストリア・ラトビア・イタリア
アジア 中国・トルコ・トルクメニスタン・北朝鮮・日本
中米 キューバ・アンティグア・バーブーダ
アフリカ ケニア・レソト・スワジランド・モザンビーク・モロッコ・シェラレオネ

■出願のステップ
1/日本での商標出願 まず国内での商標登録または商標出願が前提です。
日本と海外で商標・商品が同一でなくてはなりません。
2/国際登録出願 所定の用紙に所定の事項を英語で記入し、日本の特許庁に提出します。所定の用紙は日本特許庁のホームページか、WIPOのホームページから出力できます。
3/各国による審査 所定の方式要件をみたす国際出願はすべて国際登録されます。
その後、審査制度がある国では審査が行われ、拒絶は18ヶ月以内に行われます。

※主な不参加国 アメリカ・カナダ・韓国・シンガポール・台湾・インド・オーストラリア・ブラジルなどですが、近い将来、参加の方向にあるようです。

■手数料の支払い
自社で出願される場合は、国際事務局へのスイスフランによる料金支払いだけですみます。 基本手数料と指定国数分の付加手数料が必要で,区分数が増える場合は手数料が追加されます。 国際事務局のホームページに料金計算のためのシートが用意されています。

■メリットとデメリット
M1/一度の手続きで複数国に権利取得が可能です。(例:日本とアジア各国、EU各国など)
M2/複数国における商標権の管理が容易になります。
M3/コストダウンと時間の節約が可能になります。
M4/早期権利保護が可能になります。

D1/日本国内の基礎出願が拒絶された場合すべての国への出願も従属して拒絶されます。
D2/アメリカ・韓国など非加盟国への個別出願は別途必要です。

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