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VOL.110 (2011.05)
ネーミング開発ではスラングにも要チェック |
■アルファベット系ネーミングは特にスラングに注意
全日本空輸などが設立したLCC(格安航空会社)のブランド名が「Peach」に決定され、同社名も
「ピーチ・アビエーション」に変更されました。
社内から提案された200案以上のネーミングから選択され、PEACH(ピーチ:桃)の持つ長寿や繁栄の意味合いが評価されたようです。一般的にネーミング開発では、良い意味やわかりやすい概念を基本にアレンジしていきます。
また候補に残ったネーミング案を弁理士商標調査にかけ、他社の商標に類似していないか、チェックすることが大事なワークになります。
さらに最近では各種言語によるスラングチェックも重要なポイントと言えるでしょう。
上記のピーチは英語では「桃」の意味ですが、米国のスラングでは「おしり」をさします。
「ピーチ・アビエーション」は、「おしり航空」のような意味に取られてしまう懸念があります。
日本には多くの外国人が居住していますし、航空会社のような業種はいつ海外へのフライトが発生するかも知れません。 ネーミングのチェックには念を入れたいものです。
■漢字でも中国では意味が違います
他の例では、ANAの日本語の愛称「全日空」は、中国語では「全日(終日)」、「空(ガラガラ)」という意味にもなります。乗用車の「シーマ」も中国語で「ほんと?」と(是吗?)いう音に似ています。
■造語した結果がとんでもないスラングになることも・・・・
あるシーフードレストランが店名に大きな海をイメージして、GRAND(グラン:フランス語:偉大な、大きい)と、MER(メール:フランス語:海)の2つを造語して「グランメール」というネーミングをつけようとしました。 これはフランス語で「大きな便」を意味する単語「GRAND MERDE(グランメルド)」と音がよく似ています。おばあちゃんを意味するGRAND MÉRE(グランメール)にも、とても近い音です。
また日本各地にある「ターミナルホテル」の名前は欧米人にあまり好まれません。なぜなら最後に(死ぬ前に)泊まるホテルのイメージだからです。
アルファベット系でネーミングを考えた場合はぜひスラングチェックをおすすめします。
英語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ドイツ語、中国語 etc.
誤解や悪印象を与えないためにも、事前のスラング調査をおすすめします。
NNRではネィティブスタッフによるスラング調査を実施できます。
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