Column

最新ネーミング事情Vol.20 効果的なオノマトペ

動作や仕草を表す言葉に「オノマトペ」、というものがあります。 「オノマトペ」とは、擬音語や擬態語の総称です。擬音語や擬態語はある程度の共通した印象やイメージを与える力があります。
「笑う」という動詞も「けたけた笑う」「クスっと笑う」「ニヤリと笑う」など、オノマトペを変える事で、同じ動詞でも雰囲気が大きく変化する事が分かります。
ネーミングにも擬音語や擬態語を使用する事で、おいしさ感や臨場感を表現する事ができ、より一層商品の魅力を伝える事ができるのではないでしょうか。
下記でいくつかオノマトペを使用したネーミングをご紹介したいと思います。

● じっくりコトコト煮込んだスープ(ポッカコーポレーション:即席スープ)
「コトコト」という表現を使ってお鍋でおいしく煮込まれている雰囲気を感じとれます。「じっくり煮込んだスープ」と比較すると、おいしさの伝わりが変わるのを感じられるのではないでしょうか。

● ちょいモグ(ナリスアップコスメティックス:ソフトクッキー)
「モグモグ」という食べる時の擬音を用いて、「小腹満たしに食べる」という事を表現しています。

● チンしてこんがり(小林製薬:魚焼きパック)
電子レンジの出来上がり音「チン」を使用したネーミングです。全ての電子レンジが「チン」で仕上がる訳ではありませんが、多くの人が電子レンジをかける事を「チンして」と表現する程浸透している効果音を上手に使用したネーミングです。

 もぉ~もぉ~ホワイト(日本コカ・コーラ:ファンタシリーズ)
乳性を牛の鳴き声で表現しています。お子様にも認知されやすく、ファンタの世界観とも合っています。

● くるりんポイ(INAX/トステム:排水口機能名)
うずの力でゴミをまとめて簡単に捨てられる機能です。「ポイ」という表現によって排水口掃除の手間が軽減された事がとてもよく伝わります。

日常生活で何気なく使うオノマトペだからこそ、ネーミングとして「伝わりやすい」「親しみやすい」というメリットがあります。商品コンセプトに合わせて効果的なオノマトペを探してみると、より消費者のココロに響くネーミングがうまれるかもしれません。